東洋医学とはその名の通り、東洋(主に中国)で発達した医学のことです。
日本では西洋医学(いわゆるお医者さん)が主流の国ですが、漢方や医食同源といった考え方の普及により東洋医学の需要も年々高まっています。
東洋医学では身体の状態や肩こりや腰痛などの異常も「五臓」即ち内臓の異常と捉えます。
そして美容に最も大事な肌も例外ではありません。
健康の上に美容が成り立つ。
美容と健康は切っても切り離せないものです。
例えば身体のどこか痛い部位があるときを想像してみてください。
そういうときにお顔のコンディションが良くて、肌のトーンも明るく皮膚もくすみなどない状態って想像つきますか?
おそらく顔色は良くなく、表情、トーンも暗くなってしまうと思います。
つまりお顔も身体の一部ですので、体全体が健康じゃないと美容に気を遣っても効果は半減してしまうということです。
なので高い化粧品や器具やエステに行ったりしてお顔だけに気を遣うだけでなく、身体や内臓まで意識して整えてあげることが美容の何よりのベースになります。
- 睡眠不足
- 食生活
- ストレス
- 紫外線
これらが身体に良くない影響を与えるのは誰でもわかることだと思います。
次は、肌のお悩みを東洋医学の観点から見てみましょう。
⒈肌のしみ、くすみ
東洋医学から見た原因
しみ、くすみ→瘀血(血の滞り)
瘀血とは血液の循環が悪くなり、身体の隅々まで栄養が巡らない状態のことです。
血がどろどろなのをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。
瘀血の状態になると、しみやくすみだけでなく目のクマもできやすくなり、顔に限らずアザができやすくなります。
瘀血の人のその他の特徴としては、
- 肩こりや関節痛
- 頭痛
- 生理周期が遅れぎみ
- 生理痛がきつい
- 塩辛いもの・味付けが濃いものを欲する
などの特徴があります。
とくに女性は生理があるため「血」の異常が起こりやすいです。
対策
まずはどろどろの血をサラサラにするイメージで運動やストレッチで血の巡りを良くしましょう。
食生活もなるべく薄味のもので脂っこくない胃腸に負担の少ないものを意識して摂りましょう。
首肩をほぐすためにマッサージや鍼治療もすごく効果的だと思います。
⒉しわ、たるみ
東洋医学から見た原因
老化が原因のしわ、たるみ→腎虚、気血両虚
加齢によるしわ、たるみの場合、東洋医学的には身体に必要な体液や血が不足しているとともにエネルギーの源の「腎」の働きが悪くなっていると考えられています。
西洋医学での腎…尿を生成する
東洋医学での腎…生命エネルギーである「精」を貯蔵
腎の働きが悪くなると身体の栄養状態も当然悪くなり、皮膚の新陳代謝も低下してしまうというわけです。
「腎」の働きが悪い人のその他の特徴としては、
- 疲れやすい
- 顔に艶がない
- 毛穴が目立つ
- 目に力がない
- 足腰のだるさ
- 甘いものや炭水化物を欲する
- などの特徴があります。
対策
まずは足りない栄養を補給してあげるイメージで、肉・魚・野菜を意識して摂りましょう。
また体のだるさなどはツボに刺激を入れてあげると改善します。
なのでこのような方は美容鍼でお顔だけではなく、お身体への鍼を一緒にしてあげるととてもいいと思います。
⒊むくみ
東洋医学から見た原因
東洋医学での「むくみ」は「水毒」という体内の水分の偏りと不要物が排出されにくくなり、「毒」が体内に残ってしまうと捉えます。
原因は主に「水」をコントロールしている五臓のうち「腎」「脾」「肺」 の機能異常と捉えられています。
そのうちお顔のむくみと一番関連が深いのは「肺」です。
全身隅々まで水分を巡らせ皮膚から汗などとして排出したりする「肺の宣散」という機能と、全身各所で代謝された過剰な水分を下降させて尿として膀胱に送り込む、「肺の粛降」という機能がありそれらに障害が起こりむくみにつながります。
これらは呼吸が浅くなると「肺」の働きに支障をきたします。
昨今ではコロナの影響でマスクをしたり、デスクワークやスマホなどが原因の姿勢の悪さで余計に「肺」の働きが悪くなりやすい生活環境にあると言えます。
対策
ご自身でも水分の摂取量や姿勢を意識して改善していくのはもちろん、水分の偏りと排出されないのを改善させるために「汗をかくこと」が重要なポイントになってきます。
運動、お風呂(サウナ)などでしっかり汗をかいて水分の代謝をアップさせましょう。
いかがだったでしょうか?
こうしてみてみると、お顔の悩みも原因を突き詰めてみると根本は体全体だということはお分かりになったかと思います。
なかなか美容に気を遣っているけど成果が出ない。やセルフケアにお悩みの方はぜひこの機会にお試しください。
それではまた。
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